岡山県内最大の観光地・倉敷市美観地区一帯の店舗で、スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」のプレーヤーを対象に、割引などのサービスを導入する動きが出ています。地区一帯がポケモンを捕らえやすい「狩り場」となっているのに着目し、“新規客をゲット”する狙いといえます。「店内バッテリー充電OK」「ポケモンGOユーザー限定 ドリンク全て100円引き」…。美観地区の一角にある宿泊と飲食の複合施設「クオーレ倉敷」は、ポケモンGOの配信開始から間もなく、プレーヤー向けの独自サービスを打ち出しました。美観地区は、ポケモンを捕まえる道具を入手できる場所「ポケストップ」があちこちにあり、出現するポケモンも多いと評判で、連日多数のプレーヤーがそぞろ歩いています。クオーレ内の飲食店でも、多い時は20人以上が椅子に腰掛け、スマホ片手にポケモンを探しています。世界的なブームを商機とする取り組みがある一方で、大勢のプレーヤーが集まり深夜までゲームに夢中になっている現状に、地元からは「本来の観光を」「トラブルが起きないか心配」との声も上がっているのも現状です。同地区で暮らし、町家の再生・調査に取り組むNPO法人倉敷町家トラストの中村泰典代表理事(65)は「地元に説明がないまま、プレーヤーが数多く集まるゲーム設定にされたことには不満がある」と指摘、「せめてマナーを守って楽しんでほしい」と訴えています。