“子どもがスマートフォンを利用するというのは、今の時代では不思議なことではなくなっています。
昔であれば、高校生くらいになった子どもがスマートフォンをアルバイトで貯めたお金などで購入していたものですが、今では「キッズケータイ」と呼ばれる子ども用のスマートフォンも販売されているため、小学生にあがってから子どもでもスマートフォンを利用する時代になりました。
ですが、そんなキッズケータイなど子ども向けスマートフォンを持たせてしまったことにより、思いがけないトラブルに見まわれるケースが増えています。
子どもがスマートフォンを利用する際のリスクその1は「スマホをやりすぎるため学力が低下する」です。
子どもに対して親がスマートフォンを過剰に利用しないように・・・と言い聞かせても、SNS・動画視聴・ゲームなどで毎日2時間以上も遊んでいる子どもは多いため、自然と子どもがスマートフォンを利用する時間が長くなっていきます。スマートフォンには明確な中毒症状があるわけではありませんが、それでも、世界的には「勉強時間が同じ子どもでもスマートフォンを使いすぎる子どもは、学力が低下するという調査結果が出ている」ような状況なので、子どもがスマートフォンを利用する時間そのものは厳格に決めておいたほうがよいでしょう。
子どもがスマートフォンを利用する時間が長くなることの弊害ですが、補足すると「毎日のスマートフォン利用時間が4時間を超えると、数学などのテストで平均点数より10点以上も下がる傾向にある」というデータが出ています。勉強時間が短い子どもよりもテストの点数が低いというデータもあるため、子どもの学力低下とスマートフォンによる遊びすぎはつながっているのです。
では、どれほどの時間であれば子どもがスマートフォンを利用するケースでも悪影響が小さいのか・・・というと、それは「1時間以内」とされています。これはスマートフォンだけでなく、パソコンやタブレットでも同じことがいえるため、子どもがインターネットサイトやゲームとつながっている時間は、極力減らしたほうが子どもの将来のためになるといえるでしょう。
子どもがスマートフォンを利用する際のリスクその2は「いじめに加担、被害者になる」ことです。
近年では、このようなトラブルが急増しているのでキッズケータイなど、親が子どもを守ってあげられるスマートフォンが売れに売れている状況となりました。どうしていじめに加担、被害者になるのか・・・についてですが、それは、スマートフォンを持っていることでSNSなど秘密のやり取りができるようになるからです。
その中では単なる日常会話もあるのですが、子どもの場合はスマートフォンを持っていないだけでいじめられるケースもあれば、いじめに加担しなかった・・・という理由でいじめの被害者になることもあります。
子どもがスマートフォンを利用する際のリスクその3は「悪意ある第三者(主に大人)」に出会ってしまうことです。
前述でSNSについてふれました。子どもがスマートフォンを利用するといじめに加担、被害者になる・・・という案内をしましたが、こちらよりも恐ろしいのは知らない大人と関係をもってしまうことです。
ネットニュースなどで話題になったものでは、「子どもの裸の写真」を知らない大人が所有していたというものがあります。なぜこのような事態になったのか・・・というと、子どもがSNSで知り合った大人からの要求で裸の写真を送ってしまったからです。
子どもがスマートフォンを利用する場合、基本的に善悪はないと思ったほうがよいとされていますが、このようなトラブルに巻きこまれないためにも、ネットの危険性を教えておく、子どもの情報を親が監視できるようなスマートフォンを与えたほうが無難でしょう。”