スマホに使われているリチウムイオンタイプのバッテリーが劣化する原因は主に2つあります。それが「サイクル劣化」と「保存劣化」なのです。まずは2つの劣化について説明します。バッテリーの劣化は、充電放電を繰り返す過程で起きる「サイクル劣化」と、バッテリーを使わなくても時間とともに容量が減っていく「保存劣化」の2種類があります。サイクル劣化は、バッテリーが充電と放電を繰り返す中で、内部の化学反応などによって劣化が進むことです。一般的には300~500回程度の充電と放電を繰り返されると容量が約半分になるといわれています。利用者の使い方にもよるのですが、毎日充放電しているのでしたら1年半程度で容量が半分になるという計算になるのです。一方の保存劣化は、使わずに放置したままでも劣化する現象です。バッテリーを温度の高い状態で保存すると劣化が進んでいきます。さらに、満充電の状態や完全放電(0%)の状態でも劣化が進んでしまうのです。このことから、サイクル劣化の影響は大きいものの、スマホを利用していくうえで「バッテリーを使わない」という選択肢は意味がないので、保存劣化をいかに防ぐかを対策していうきょうにしたらいいでしょう。